太陽光発電付きの家は売却できる?高値で売る方法も解説

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太陽光発電付きの家は売却できる?高値で売る方法も解説

太陽光発電のある家を売却する際、「設備の価値はどこまで評価されるのだろう」と悩んでいませんか。
実は、発電システムの有無や設置年数によって、査定価格や売却方法は大きく変わります。
この記事では、太陽光発電付き住宅の価値の見極め方から、高値売却のための工夫まで解説いたします。
ご自宅の売却を少しでも有利に進めたい方は、ぜひこの記事をご参考になさってくださいね。

太陽光発電付き家を高く売却するポイント

太陽光発電付き家を高く売却するポイント

太陽光発電のある家を売却する際、どのような価値が評価に反映されるのかをおさえることが重要です。
まずは、売却価格の内訳や市場での価値の構成について、解説していきます。

設備と土地の評価

一般的な中古住宅の査定は、主に建物の残存価値と土地の時価を、合計して算出される仕組みです。
しかし、太陽光発電システムが設置された住宅の場合、これらにくわえて発電設備そのものの価値が上乗せされます。
この発電設備の価値を評価する際には、主に3つの要素が重要視されます。
1つ目は、固定価格買取制度(FIT)がどのくらいの期間残っているかと、その期間中の売電単価です。
2つ目は、年間の発電量がどれくらいあるかという点で、過去の実績データが明確な判断材料になります。
そして、3つ目は、これまでどのような手入れをしてきたかという履歴であり、設備の健全性を示す重要な指標です。
また、こうした付加価値による価格の上乗せ幅は、需要が高い都市部の区域ほど大きくなる傾向がある点も特徴です。

築年数と売電単価

太陽光発電付き住宅の価値は、設置からの経過年数、とくに築10年という節目で大きく変動する点に注意が必要です。
これは、FIT制度の買取価格が、制度が始まった当初と現在とでは大きく異なっているためです。
たとえば、2011年度から2012年度頃に設置された設備のFIT単価は、1kWhあたり42円と高水準でした。
ところが、10年間のFIT期間が終了した後の再契約では、売電単価が8円前後まで大幅に下落してしまいます。
その結果、設置から11年目を迎えると、売電による収入が約80%も減少するため、発電設備の価値も下がってしまうのです。
逆にいうと、設置から10年以内の物件は、高い売電単価が維持されている期間が残っているため、市場で有利に評価される傾向にあります。

蓄電池有無の影響

太陽光発電システムに蓄電池が備わっているかどうかも、査定額に影響を与える見逃せない点です。
蓄電池があれば、災害などによる停電時にも電気を使える、予備電源として機能させることができます。
また、太陽光で発電した電気を夜間に使用できるようになるため、自家消費による電気代の節約にもつながります。
このような利便性から、「非常時にも電力が使える」という安心感が、物件の付加価値として高く評価されるのです。

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太陽光発電付きの家を売却する方法

太陽光発電付きの家を売却する方法

前章では太陽光発電住宅の価値構造について述べましたが、実際に売却する方法も気になりますよね。
ここでは、売却手段ごとの流れや要点について解説いたします。

家ごと売却の流れ

太陽光発電のある家を売却する際、もっとも一般的で選ばれているのが、設備をそのまま残して家ごと売却する方法です。
この方法の長所は、買主が売電による収益をそのまま受け継げるため、高く売れる可能性が高まる点にあります。
とくに、固定価格買取制度(FIT)の残存期間が長く残っている物件ほど、買主にとって魅力的だといえるでしょう。
手続きとしては、経済産業省への名義変更や電力会社との契約者変更などが必要で、完了までには約1か月が目安となります。
また、売主は印鑑証明書や設備のID情報などを事前に準備し、買主へ円滑に引き継ぐことが重要です。

設備移設のケース

次に、太陽光発電設備を取り外して新居などに移設し、建物と土地だけを売却するという選択肢も考えられます。
この場合、移設にかかる費用は20万円から100万円程度が相場で、専門の施工会社への依頼が必要です。
基本的な流れは、まず施工会社に相談したうえでパネルや架台を撤去し、移設先で再び設置するという手順になります。
FITの認定を受けた設備は原則として移設できませんが、やむを得ない事情があれば変更申請をおこなうことで対応が可能です。
ただし、この申請手続きには電子申請で2週間から4週間、紙の申請では1か月以上かかる場合に注意しましょう。
また、移設後は発電効率が低下してしまったり、追加の工事費用が発生したりする危険性も考慮しなくてはなりません。

解体・撤去の対応

撤去は、建物の老朽化が進んでいたり、パネルの性能が大きく低下していたりする場合に、選ばれる方法です。
撤去費用は、一般的な住宅の規模で15万円前後が目安となります。
この費用には、パネルやパワーコンディショナの取り外し作業と、産業廃棄物としての運搬や処分費が含まれます。
業者を選ぶ際は、廃棄物処理の証明書を確実に発行してくれるかを確認し、屋根の防水処理まで丁寧におこなう業者に依頼しましょう。
一連の作業が完了したことを示す報告書を用意しておけば、買主の安心につながり、売却後の問題を未然に防ぐことにもなります。

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太陽光発電付きの家を高値で売却するコツと実践策

太陽光発電付きの家を高値で売却するコツと実践策

ここまで、太陽光発電住宅の評価や売却方法を解説しましたが、実際に高値で売るための工夫もおさえておきましょう。
最後に、査定額向上に直結するコツについて、解説していきます。

発電実績の提示

購入を検討している方が知りたいのは、その家で実際にどれだけ発電して収益があったか、という具体的な数字です。
そのため、過去12か月分の発電量モニターの記録や、電力会社からの売電明細を整理することが有効です。
これらの資料を基にして、年ごとの発電量の移り変わりや売電収入をグラフ化して提示すると、信頼性が格段に高まります。
実際の発電量が、事前の予測値の95%以上を維持している物件は、相場より5%から10%も高く売れたという事例もありました。

設備更新の履歴

後から追加した蓄電池や、交換したパワーコンディショナなどの情報を、きちんと整理しておくことも大切です。
とくに、蓄電池は災害時の備えとして近年注目度が高まっており、設置済みの住宅は高く評価される傾向があります。
買主の中には、導入費用を懸念する方もいるため、導入した年や容量、そして保証期間などを表にまとめておきましょう。
また、10年から15年で寿命を迎えるパワーコンディショナを交換済みの場合、その費用証明を提示することが有効です。
これにより、買主は「当面は追加の出費がない」という安心感を得ることができ、売却の決め手の一つになるでしょう。

保守点検記録の活用

太陽光パネルは、砂埃などの汚れや経年劣化によって、年間に1%から2%ほど発電量が低下するといわれています。
設備の価値を長く維持するためには、定期的な点検や清掃といった手入れが、欠かせない要素です。
ある調査では、3年に1回以上の清掃履歴がある物件は、全く手入れされていない物件に比べて平均で5%も高く取引されています。
さらに、保守にかかる費用や固定資産税などをまとめた、「年間維持費用表」を作成することもおすすめです。
この表があれば、買主は購入後の維持費を具体的に想像でき、安心して購入の判断を下せるでしょう。

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まとめ

太陽光住宅の価値は、FITの残存期間や売電単価、年間の発電実績、蓄電池の有無などが建物の評価に上乗せされる形で決まります。
売却方法は、設備を残したまま家ごと売るのが一般的ですが、新居へ移設したり、設備の状況に応じて撤去したりする方法も選択可能です。
過去の発電量や売電収入の実績、設備の点検記録などを分かりやすく提示することが、買主の信頼を得て高値売却を成功させる鍵となるでしょう。

新庄 延行新庄 延行

新庄 延行

■キャリア
23年
■資格
宅地建物取引士

リゾート物件の活性化を目指し、休眠分譲地・空き家の再生・循環を目標とし活動しております。伊豆・熱海、甲信・中部、北関東・東北、近畿などその他エリアを含むグループ会社所有別荘地を販売しており、破格で別荘地をお求めになる事ができます。ご興味のある方はどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

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