不動産相続の代償分割について!仕組みや利点も解説

不動産相続の代償分割について!仕組みや利点も解説

実家をはじめとする不動産を相続する際、どのように分割すれば親族間で不満が出ず公平に分けられるのかとお悩みではありませんか。
不動産は現金のようにきっちりと分けることが難しいため、共有名義にしたり放置したりすると、後々売却や管理を巡って大きなトラブルに発展する恐れがあります。
本記事では、そのような問題を未然に防ぐため、特定の相続人が不動産を引き継ぎ、他の相続人へ現金を支払って解決する「代償分割」の仕組みや実務対応について解説します。
大切な資産を円満に引き継ぎ、将来にわたって安心できる相続を実現したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

代償分割とは?

代償分割とは?

不動産の相続においてまず押さえるべき遺産分割の方法には、主に4つの種類があります。
まずは、代償分割の基本的な仕組みや必要書類について、解説します。

遺産分割の4つの種類

遺産分割は、亡くなった方が残した財産を、相続人全員でどのように分けるか決める手続きです。
現物分割は、土地は長男、預貯金は次男のように、財産をそのまま割り当てるため理解しやすいでしょう。
一方で、換価分割は不動産を売却して現金に換え、その代金を分ける方法で、金額の差を整えやすい特徴があります。
共有分割は、1つの不動産を複数人で持つ方法ですが、売却や修繕のたびに共有者間の合意が必要です。
そして、代償分割は1人が不動産を取得し、他の相続人へ代償金を支払って公平性を調整します。
財産の内容や家族の希望によって向き不向きがあるため、将来の管理まで見据えて選ぶことが大切です。

代償分割の定義と流れ

代償分割では、特定の相続人が不動産などを取得し、その代わりに他の相続人へ金銭を渡して取り分を整えます。
たとえば、評価額3,000万円の実家を兄弟2人で相続し、兄が単独で引き継ぐ場合を考えてみましょう。
この場合、兄が弟へ1,500万円を代償金として支払えば、兄は実家を残し、弟は現金を受け取れます。
そのため、売却せずに住まいを守りながら、相続分の偏りを小さくしやすい方法といえるでしょう。
手続きでは、まず不動産の評価額を確認し、相続人全員で話し合ったうえで遺産分割協議書を作成します。
さらに、戸籍謄本類や印鑑証明書などをそろえ、法務局で相続登記をおこなう流れです。

適している典型的な場面

代償分割は、親と同居していた相続人が実家を引き継ぎ、そのまま暮らし続けたい場面に向いています。
主な遺産が実家だけの場合でも、取得者が自己資金や借り入れで代償金を用意できれば、金銭で相続分を調整できます。
また、店舗や工場、農地などを後継者へまとめて承継したいときにも選ばれやすい方法です。
共有名義を避けられるため、修繕や建て替え、活用方針を決める際の手続きも進めやすくなります。
ただし、代償金の支払いが負担になりすぎると協議が難しくなるため、資金面の見通しを先に確認しましょう。

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代償分割を選ぶメリットと注意点の比較

代償分割を選ぶメリットと注意点の比較

前章では、代償分割の仕組みについて述べましたが、実際に選ぶべきか迷う方も多いことでしょう。
ここでは、代償分割のメリットや注意すべき点について、解説します。

代償分割のメリット

代償分割の大きなメリットは、不動産を共有名義にせず、取得者の単独名義で引き継げることです。
共有名義になると、売却や建て替えなど重要な判断の際に、共有者全員の同意を得る必要があります。
一方で、単独名義にできれば、修繕や賃貸活用の方針を取得者が整理しやすく、管理の負担も見通しやすくなります。
また、実家を売却せずに相続分を調整できるため、思い出のある住まいや事業の拠点を残しやすいでしょう。
長男が実家に住み続けたい場合でも、他の相続人へ代償金を支払えば、一定の公平性を保ちやすくなります。

確認すべき注意点

代償分割を選ぶ際は、取得者が代償金を無理なく用意できるかを最初に確認する必要があります。
不動産の評価額が高いほど支払額も大きくなるため、自己資金や借り入れの可否を早めに整理しましょう。
また、分割払いにする場合は、支払期限や回数、遅れたときの対応を協議書に記載しておくと安心です。
評価額の考え方が相続人ごとに異なると、金額への不満につながるため、資料をそろえて話し合うことが欠かせません。
さらに、協議書に代償分割であることを明記しないと、税務上の説明がしにくくなる場合があります。
現金以外の財産で代償をおこなうときは、譲渡所得税が関係する可能性もあるため、専門家へ確認するとよいでしょう。

選ぶべきかの判断基準

代償分割を検討しやすいのは、取得者に代償金を支払える見込みがあり、家族間で合意を形成できる場合です。
そのうえで、実家や事業用不動産のように、売却せず残したい財産がはっきりしていると選びやすくなります。
また、他の相続人が現金での精算に納得していることも、協議を円満に進めるうえで欠かせません。
反対に、資金準備が難しい場合や評価額を巡って意見が分かれる場合は、換価分割なども検討しましょう。
評価の根拠を共有したいときは、不動産会社や税理士などの助言を受けると、話し合いを進めやすくなります。
最終的には、資金計画や不動産を残す必要性、相続人の納得感を総合的に見て判断することが大切です。

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遺産分割協議書の書き方と相続税計算の要点

遺産分割協議書の書き方と相続税計算の要点

ここまで、代償分割の特徴を解説しましたが、後々の問題を防ぐ実務手続きも、おさえておきましょう。
最後に、遺産分割協議書の書き方や相続税計算について、解説します。

協議書の必須項目と例

代償分割をおこなう場合は、遺産分割協議書に内容を書き、後から確認できる形にしておくことが大切です。
まず、対象となる不動産は登記事項証明書をもとに、所在や地番、家屋番号などを正確に記載します。
次に、誰が不動産を取得し、誰へいくらの代償金を支払うのかを明確にしましょう。
たとえば「長男が本件不動産を取得する代償として、次男へ金1,500万円を支払う」といった書き方です。
支払期限や振込先、分割払いの場合の金額と期日も入れておくと、認識のずれを防ぎやすくなります。
「代償として支払う」という表現を入れることで、相続に伴う精算である点も伝わりやすくなるでしょう。

代償金の評価と相続税

相続税では、各相続人が取得した財産の価額をもとに、課税価格を計算します。
不動産を取得して代償金を支払う方は、取得した不動産の価額から代償金の額を差し引いて考えます。
一方で、代償金を受け取る方は、その金額を自身の課税価格に加える仕組みです。
また、代償金を相続税評価額を基準に決めた場合は、その金額を使って計算を進めやすいでしょう。
実勢価格など時価を基準にすると、相続税評価額との差を調整する必要が出る場合があります。
小規模宅地等の特例を使える可能性がある土地では、取得者や利用状況によって扱いが変わるため、事前確認が欠かせません。

漏れを防ぐ実務手続き

実務では、相続人全員が遺産分割協議書に署名し、実印を押したうえで印鑑証明書を添付します。
次に、協議書で決めた期限に沿って代償金を支払い、銀行振込など記録が残る方法を選びましょう。
現金手渡しでも支払い自体はできますが、後から確認しやすい形を残すことがトラブル予防につながります。
その後、戸籍謄本類や住民票などをそろえ、法務局で相続登記をおこない、不動産の名義を取得者へ変更します。
また、相続登記は義務化されているため、遺産分割成立後の期限管理にも注意が必要です。
相続税がかかる場合は、相続開始を知った日の翌日~10か月以内に申告と納付を済ませましょう。

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まとめ

代償分割とは、1人の相続人が不動産を取得し、他の人へ代償金を支払う方法で、実家を単独名義で引き継ぎたい場合に適しています。
不動産を単独名義にして管理しやすくなる一方で、代償金の用意が必要なため、無理のない資金計画を立てて選ぶことが大切です。
遺産分割協議書には取得者や代償金を明記して支払い記録を残し、期限内の相続登記や10か月以内の税務申告を進めましょう。

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新庄 延行

■キャリア
23年
■資格
宅地建物取引士

リゾート物件の活性化を目指し、休眠分譲地・空き家の再生・循環を目標とし活動しております。伊豆・熱海、甲信・中部、北関東・東北、近畿などその他エリアを含むグループ会社所有別荘地を販売しており、破格で別荘地をお求めになる事ができます。ご興味のある方はどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

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